小規模マンションのサポート
何戸以下を小規模マンションというのか、明確な定義はありませんが、下記の著作では一応40戸以下としています。
((財)住宅総合研究財団 小規模マンション研究委員会 編著
『小規模マンション 困ったときの処方箋』)
この著作では、「小規模マンション」が抱える一般的問題として次のように整理しています。
(1)建て方・販売の問題 |
①敷地 |
狭隘な敷地。 |
②建物 |
共用施設(管理室、集会室など)が貧弱。 | |
③附属施設 |
附属施設(駐車場、駐輪場など)が貧弱。 | |
④分譲形態 |
分譲会社の倒産や「分譲時に設定された権利関係」に問題あり。 | |
⑤等価交換 |
「元地主である特定の区分所有者」と「その他の区分所有者」とのトラブル | |
(2)管理運営の問題 |
①組織形態 |
「管理組合がない」マンションや役員のなり手が少なく、理事会の維持が難しいケース。高経年マンションでの高齢化や高賃貸化の増加に起因する「管理組合の空洞化」。 |
②管理体制 |
小規模マンションに相対的に多いと見られる自主管理マンションで一部の区分所有者に負担が集中する結果としての「自主管理疲れ」。 | |
③管理費用 |
割高な戸当たり負担額や財政難。 | |
(3)コ ミュニ ティ・生 活の問 題 |
①コミュニティ形成 |
人数が少ないことによる「つきあいやすくもあり」「つきあいにくくもある」状態が管理に大きな影響を与える。 |
②生活紛争 |
居住者の顔が見えやすいために、円満解決しやすい反面、かえってひどくこじれることもある | |
(4)維持保全の問題 |
①長期修繕計画と計画修繕(大規模修繕) |
費用が割高になるため、建物の診断をしなかったり、長期修繕計画を策定しなかったりするため、計画修繕の実施に多くの問題を残す。 |
小規模マンションに固有の問題というのはそれほどありませんが、いずれの
問題も小規模マンションにおいてより深刻な形で現れやすいということがいえます。
最近大手のマンション管理会社が、採算が取れないとして小規模マンションの管理を辞退する傾向が如実に現れているようです。
某管理会社は○○戸以下のマンションの管理は受託しない、などと噂されています。
当社では小規模マンションを重要顧客と考えており、これらの問題を「コンサルティング」し、そのマンションの実情や将来像にあった形で、「自主管理マンションのサポート」「役員のなり手不足のサポート」「管理コストの透明化」「建物・設備の維持管理」「エリア共同管理」という手法を組み合わせながら、マンションの独自性を尊重しつつサポートします。