建物・設備の維持管理
当社はマンション管理士が設立した管理会社ですが、管理組合の円滑な運営はもちろんのこと、建物の日常点検や維持修繕そして大規模修繕を非常に重要視しています。
また、それを支え、計画的な実施の裏づけとなる長期修繕計画の策定も必須事項と考えています。
1.当社の技術管理体制
当社には、マンションの維持修繕の経験が豊富で一級建築士の資格を有する社員およびプロデューサーが数名おり、建物や設備の調査点検、大規模修繕のコンサルタント、長期修繕計画の策定などの業務を行っています。
2.地元業者への業務発注
建物の部分的な修繕や設備関係の維持管理に関する実際の業務は、営繕会社や給排水設備、電気設備、消防設備等の専門業者に委託することになりますが、エレベーターや特殊な設備を除き、当社ではできる限り実績のある地元の会社に業務を発注しています。
これによって機動性や適正な価格を確保しています。
3.大規模修繕
大規模修繕は多額の費用と長い時間を要する、マンションにとっての一大イベントであり、「建物の初期性能の維持・回復」「既存性能のアップ」という目的を持っています。
外壁等の大規模修繕は一般的に10~12年を周期として実施され、また30年前後経過したマンションでは給水管や排水管の更新工事や更生工事、エレベーターの交換工事なども必要になってきます。
この大規模修繕工事をいかに計画的にまたスムーズに実施するかが、管理組合運営上重要なポイントになり、また居住者の満足度にも大きな影響を与えます。
このような意義を有する大規模修繕にあたり、当社は管理会社として次のようなサービスを提供しています。
(1)管理委託契約に包括される業務 |
①工事計画前の 段階 |
・日常点検等の結果による劣化診断の提案 |
②工事計画段階 |
・選定された仕様についての助言 -受託管理業務の仕様やコストに影響のある仕様変更かどうか -それ以外の業務の仕様やコストに影響のある仕様変更かどうか -将来の修繕費用の増加が予想される仕様変更かどうか ・設計仕様に対する責任の明確化 -設計や工事監理に関する責任範囲を明確化しておく。 | |
③施工計画段階 |
・工事期間中に、使用制限又は使用不可となるものの確認と対策案の検討 ・安全面での影響の検討 -仮設足場を設置する場合の防犯対策、管理組合員立会検査時の保険対策など ・環境面での影響の検討 -騒音,振動,臭気,ホコリ対策や作業員の喫煙,休憩場所の指定など ・各工事における諸官庁への届出,調整の必要性等の確認 | |
④施工段階 |
・計画段階で検討された対策の実施状況や、新たな問題点の有無の確認 ・居住者と管理組合、管理組合と施工会社間の連絡,調整 | |
(2)管理委託契約とは別の個別業務 |
①修繕設計事務所、工事会社、工事監理事務所等の選定補助業務 |
・コンペ方式や見積合わせ方式により業者を選定する場合に、大規模修繕コンサルタントとして、「選定の基準作り」「参加会社への依頼・連絡業務」「見積徴収業務」「ヒアリングの設定業務」などを行います。 |
②当社が修繕設計業務や工事監理業務そのものを依頼された場合 |
・提携事務所との共同作業により業務を行います。 |
4.長期修繕計画
マンションは年を経ることにより必ず劣化しますが、これらの経年による劣化等への対応としての計画修繕を、ある程度長期間にまたがって計画したものが長期修繕計画です。
(1)対象
管理組合が管理を行わなければならない共用部分を対象として計画します。
(2)目的
①経年劣化や改修・改良への対応 |
将来25~30年の間に想定される修繕工事の内容を定めます。 修繕サイクルは次のようになります。 イ)主に物理的劣化が多い新築から10~15年後 (第1回大規模修繕) ロ)機能的劣化、社会的劣化が生じる25~30年後 (第2回大規模修繕) ハ)建替え・再生を視野に入れる時期 (第3回大規模修繕) |
②修繕積立金の設定及び見直し |
そのための収支を検討し、資金計画を定めます。 |
③区分所有者の維持管理意識の向上 |
長期修繕計画への理解を通じて、区分所有者等の維持管理意識の向上を図るとともに修繕積立金や一時金徴収に対する理解を促します。 |
当社では、原則として一級建築士がこれを策定します(ただし、マンション管理センター等のプログラムによる概算法を採用する場合を除きます。)